2018年4月3日火曜日

神原邦男さんが山陽新聞社賞を受賞

 元就実大学教授の神原邦男さん(1960年卒)が第76回山陽新聞社学術功労賞を受賞されました。本賞は地域社会への貢献や国際舞台での顕著な岡山・広島などの個人や団体を顕彰するもので、神原さんの長年の研究業績に対して授与されたものです。特に日本文化遺産の一つで、わが国元禄文化を代表する岡山後楽園の歴史的意義を池田家文庫等に伝来する諸資料の発掘・公刊及び丁寧な解析を通じて解明された研究が高く評価されました。 
 岡山池田家の研究が、ともすれば政治史に偏る傾向がある中で、神原さんのご研究は大名庭園史に止まらず、文化史的意義に踏み込んだもので、造園当初の後楽園の復元的研究に始まり、その後の変遷を資史料に基いて綿密に跡付けられ、後楽園が時代の文化的意義を担いながら変遷したことをはじめて明らかにされました。神原さんのご研究が近世史の新しい分野を開いてゆく研究の基盤となる画期的な業績として記憶されることでしょう。(文責 土井通弘)

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