本日、開催いたします。
熱中症予防、コロナ感染対策にご留意いただき、お集まりください。
9日土曜日の総会・イベントが近づいてきました。お天気は大丈夫なようですが、暑くなることが心配です。ご参加のみなさまは、熱中症の予防にお努めください。また、コロナの感染者が増えてきていますので、当日は、感染対策にご協力をよろしくお願いいたします。
ところで、卒業生には気になる話題をひとつ。
校内には古い大きな樹木が何本も植わっていて、伝統を感じさせるキャンパスの「杜」として、学生や教職員の心を落ち着かせてくれています。ご存知の方も多いでしょうが、そのうちの何本かは、相当に年季が入っています。チャペルの前の大木は、周囲に長く高く太い枝を伸ばしていますので、何本かの太い鉄の支柱で支えねばならないほどです。
このたび、こうした老大木のうちの2本が、伐採されることになりました。一本は、上で触れたチャペルの前のエノキで、もう一本は図書館の前の、やはりエノキです。下の写真は、その2本の現在の様子です。先日、この図書館の前のエノキの太い幹の一部が落下し、下に設置されているベンチが損傷しました。幸い、ベンチには誰も腰掛けていませんでしたが、事態を重視した大学当局が樹木医に診断を依頼したところ、多くの人が往来するキャンパスの樹木としては危険であろうとの診断結果が出ました。それを受けて、図書館の前のエノキと、チャペルの前の、いかにも無理して支えられているエノキの2本が伐採されることとなったようです。
それぞれの樹齢が何年かは確認していませんが、おそらく、戦争に動員される学徒や、ヘルメット姿の全学闘の活動家や、近年では多くの海外からの留学生まで、キャンパスで過ごした様々な学生をいつも静かに見守ってくれていたことは間違いありません。寂しい気持ちを禁じえませんが、長年にわたる癒やしの空間を提供してくれたことに、感謝と敬意を伝えたい気持ちもわき起こります。
史友会の総会・イベントが開催される7月9日の朝8時から、図書館前のエノキの伐採作業が始まるとのことです。(チャペル前は、後日。) 総会・イベントの前後に、一度、伐採の様子をご覧になるのは、いかがでしょうか。木陰で過ごした学生時代の日々が蘇るかもしれません。
暑い日が続きますが、お変わりございませんでしょうか。
さて、過日案内を差し上げました7月9日(土)第7回総会・イベントの後の懇親会(日航プリンセスホテル、17時30分受付開始)ですが、「出席」のお返事をお送りいただいた方々の数が、定員を超えることはありませんでした。懇親会「出席」とされた皆様には、どうかご予定のほど、お願いいたします。
同志社栄光館での総会とイベントでは、以下のコロナ感染対策を実施します。
(1)入館時に、体温測定、手指消毒、氏名・連絡先電話番号の記入をお願いいたします。
(2)館内では、案内係の指示に従って着席し、マスクを着用のうえ、会話はお控えください。なお、2階席は使用できません。
以上、ご不便をおかけしますが、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
昨年延期いたしました第7回総会並びに諸行事を下記の通り開催いたします。新型コロナの感染対策には万全を期しますので、ご参集ください。
文化史学出身の澤田瞳子さん(2000年卒・2003年院博士課程前期修了)は、『星落ちて、なお』で、第165回直木賞を受賞されました。嬉しい限りです。文化史学卒業生の直木賞受賞は、第158回『銀河鉄道の父』の門井慶喜さん(1994年卒)に続いて二人目です。
受賞作の『星落ちて、なお』、画鬼と呼ばれた河鍋暁斎の娘とよ(暁翠)の、明治から大正にかけての数奇な人生を描いた作品です。そこには腹違いの兄周三郎との生き方の違い、葛藤、父を援助した人々のその後の様々な人生等々が描かれています。
当日の受賞記者会見、第一声は「ぽかんとしています」。いかにも彼女らしい発言です。師と仰ぐ葉室麟さんと同じく、5回目での受賞は、極めて嬉しいことだったに違いありません。
「現代(今)を描きたい、一番今に近い主人公の作品で受賞したことは嬉しい」、とも。
「この世に起きるどのようなことも小説の材料となりうる」との作家魂を、今後も変わらず持ち続けていってほしいと思いました。
彼女は既に多くの歴史小説を発表していますが、そこには一つの共通点があると思います。極めて真面目に対象を捉えつつ、大上段には振りかぶらず、その時代を生きた主人公とそれを取り巻く人々の生き方を丁寧に描きつつ、今を生きている読者(私たち)に、その生きる姿勢・方向性の一端を示している、あるいは問いかけている点にあると感じます。
澤田瞳子さんの作品は、人が生きてゆく中で遭遇する沢山の苦悩、困難に対して、何かある慰めを与えてくれます。それぞれの作品が、単純にハッピーエンドに終わるはずもないのですが、でも読むごとに必ず、どこかホッとする柔らかさ、じわっと来る充実感が溢れます。
結果として、直木賞受賞作品は『若冲』ではなく、同じように画家を主人公としつつ、河鍋暁斎の娘、暁翠を主人公とする『星落ちて、なお』となりましたが、作品には一貫してブレない基本線が流れています。さらに言えば、基本は同じでありつつ、幅と深さが一段と拡大・深化したと痛感します。
時代として、古くは讃良大王(持統天皇)を主人公とした『日輪の賦』に対し、『星落ちて、なお』は、一番今に近い作品です。今後、現在をも含みつつ、しかし、時代と場所に限定せず、「読者一人ひとりのそれぞれの今」に思いを馳せる作品が次々に登場することを楽しみに待ちます。益々のご活躍を期待しつつ。
(太田信幸)